北九州市へ移動の巻
とは言え、乗るとなったら楽しむのである。この鉄の塊が空を飛ぶなんてあり得なーい、落ちるかもしれない!と思いながらも乗るのである。滑走路で「よーい。スタート!!」バリに速度をあげる飛行機を、まるで生き物みたいに感じながら。
飛行機からの景色を眺めているとこれまたもうずうっと前に、レストランバルタザールのオーナー、ナモさんから聞いた話を決まって思い出すのである。さわいはその頃、青森で農園勤めをする季節労働者であった。そして冬に東京に出稼ぎに来てアルバイトをしたのである。そのアルバイト先にナモさんはいらした。
「雨でも嵐でも飛び続けることなの。飛び続けていればいつかは雲の上。雲の上はいつだって晴れ!」
ナモさんは3人の息子さんがいらして、まだ子どもたちが小さかった頃に家族旅行に車で出掛けて、途中で3男を忘れて駐車場に置いてきたという逸話の持ち主。その置いて行かれた3男が後にレストラン バルタザールを継いだ。
ナモさんはこうも言った。「今の日本は老人社会だよ。老人社会っていうのは例えば天気が荒れたら、危ないから家にいようとか、いつも安全を選ぶ。若者社会はね、ちょっとくらいの嵐だったらね、かえっていえーい!って出かけるのよ。やってやるって感じで。」
まかないを美味しい美味しいと言ってバクバク食べ、失敗してもでへへへへと笑っているさわいを見てウチの息子の嫁に来いと言ったこともある。「こういうのがいいんだよ!」とか言って。「こういうの」って。笑 当の息子らとはそんな感じには全くならず、嫁には行かなかった。
厨房ではほんとに結構毎日失敗ばかりしていた。生クリームと牛乳間違えたり、ニンニク入りのタレの瓶にお酒移したりして。めちゃ怒られて、怒られるさわいを見て皆んなが笑った。あの冬は毎日賑やかだった…。
などなど思い出に浸っているうちに飛行機到着。周りは多分同じ目的の方々…ほとんどがスーツの男性…でいっぱい。空港から駅までの長距離バスに次々に乗り込んで、さわいの5人前くらいで満席になった。次のバスは1時間半後。よくよく旅のしおりを見たら、夜に申し込みしていたオプショナルツアーに間に合いそうにない。あらら…
ダメもとでJTBに電話してみたら返金してくださるって。わー、言ってみるものだな。オプショナルツアー参加できないのは残念だけど…。
羽田空港でも、第1ターミナルと第2ターミナルを間違えてオロオロしたっけ。方向音痴にマイペースの旅は最強である。
バスで移動。海と山と高層ビルの街。なにここ…。びっくりする。
日本てほんとに各地方都市でいろいろな顔を持っている…。
割り当てられたホテルは会場から結構遠く、観光がてら歩こうと思って30分ほど徒歩で移動した。夕暮れてもう遅すぎる時間だけど、ポスター活動をイメージしてしまう。「トントン、すみませんあの、れいわの、れいわのポスターを貼らせていただけないでしょうか…。」グリム童話とかに出てきそうなイメージ。もちろんマントとか着ている。
*今日の写真は、移動中に読んで感動したコミック。すごい題名だけど、思い残しが癒えるってことのひとつの形があり共感。
拒食症だったお友達がいて、(今は元気でやっているらしい)思い出す。
2023年10月24日 22:59