市民の声、田園の夢
事務所オープンの挨拶回り。早々に茨城県で20年も市の職員をされていたという建設会社社長に出会う。あと20分くらい時間があるから、飲み物飲んで行きなさいと事務所に上げていただいた。従業員の方も含めて、山本太郎代表のYouTubeよく見ていると言うことだった。
市職員の頃のお仕事について、そして建設業の傍営む 痴呆症予防のゲーム開発と販売について、日本のこれから進むべき道、選挙、郡山の土地柄、なぜ市職員を辞めて起業されたのかなどなど、お話は多岐に渡った。あまりにもテーマが多いのでどこから手をつけていいかわからなかったほど。ちょうど9月の予算決算の定例会を控えて悩んでもおり、勉強させていただいた。
動くと必ず出会いがある。帰京する前にもう一度ご挨拶に行こう。
新宿と違って在宅率が高く玄関まで出てお話をしてくださる住民の方が多い。区切りのいいところまで行って戻るとふるやまゆいさんご本人がいらした。初対面。華奢なからだに秘める大きなパワー。物腰はとても柔らかい。6人のお子さんの育児真っ最中で、そのお子さんの中には自閉症スペクトラム症、ADHDを抱える方もいらっしゃるとのこと。ふぉーっとなる。
実はさわいの妹も6人の子どもの母親だ。6人てものすごいパワーなのはちょっとしか見ていないさわいにもわかる。最初の3人はほぼ年子で産んでいて、妹は後からポソっと「今思えばあの頃ちょっと鬱というかノイローゼ状態だった。その頃飼っていた犬を意味なくしつこく叱っていた。」と語った。
先日妹の家を訪ねて久しぶりに姪っ子たちに会ったとき、成長した美しい女性たちを妹(と旦那さん)が産んでここまで育てたと言うことに畏敬の念を覚えた。
休憩後もう一度地域まわりに出て事務所に帰ると、山形からにとうべとうま議員が応援に駆けつけていた。色々と情報交換をする。にとうべ議員が大幅に遅れて到着したのは、ガソリンが高過ぎて入れられなくて、そのまま山を越えたらガス欠になったことが理由、と言うので絶句。ガソリンの価格高騰が産み出した悲劇(喜劇?)
温泉宿でも、光熱費高騰の中でいかに熱中症を避けるかについて女性たちが話しているのを小耳に挟む。「丸紅に涼みにいくのよぉ、」「でもあそごは長居がでぎないもんね、」「車で行ぐのも、ガソリン代かがるー、」「クーラーつけねば死ぬよぉ、」
地域でも物価高などに苦しむ声を聞いたこと、朝歩いた時に東京以上に街路樹がない、あっても驚くほど痩せていたことを思い出す。ああ、でも福島は車社会、納涼と言う意味では道を歩いている人自体がとても少ない…が、街路樹があったら空気は全体的に涼むだろう。でも畑のところに木が立ってると什器が入れにくくなるかな…。
豊かな自然というけれど、それが目に見えて豊かさとして感じられない部分があった。さわいは明らかに自然の豊かな土地に生まれ育ったけれど、地元の山のどこに美味しい栗のなる木があるのか知らなかったし、食べていいキノコと食べてはいけないキノコの見分けもつかなかった。自然に近く近くいながらなにかどこか分断があったのだ。地続きのその場所には望めばどこまでも深く入り込めただろうに。そんなことを朝の散歩の時に考えていた。
不意に女性たちの楽しそうな笑い声が聞こえてハッと我に返る。廊下の曲がり角を曲がったらしく声が遠くなった。
今日地域周りの時に、飛んでいるトンボにそっと指を差し伸べて留まらせる遊びをしたの、楽しかったな。懐かしかった。
温泉で温冷浴を繰り返しながら悲しいことを100個数える。日焼けしたからだを冷やしたい。水風呂にジッと浸かって息を潜めていると、だんだん水音ばかりが大きくなり、目の裏には鮮やかなブルーの水のうねりが浮かび、口から冷気が出るみたいな心地がして死に近づく。頭がクラクラする前に出て、熱い湯に浸かる。
勉強はお休みして早寝しよう。
今日添付した写真は泊まっている温泉宿の廊下に所狭しと寄せられている剥製の数々。よく探すと剥製になる前のヒト科の生き物が紛れ込んでいる。(見つけた時びっくりした。)
2023年07月28日 23:53